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木製建具

ダウンしてしまいました!土、日と子供を連れて川原へキャンプにいき、自然の中でリフレッシュ?と思いきや、疲れがっどっと出て昨日は熱と頭痛と喉の痛みでダウン!医者に行き一日中寝て、今日も風邪を引きずりながら仕事してます。
気を取り直して、、、
今日は建具、私は建具が大好きです。建築物の中で建具のしめる役割は大きい、
外界との開放、遮断、部屋うちでは時に間仕切りになり、時に解放空間を作ったり。使い方で間取りを自由にアレンジ出来たり。障子なんかは間接照明的に利用も、カーテンにはない独特の演出が出来たりします。カーテンもいいけどね。
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<和室にトップライトをを施工し。開閉出来るようにして中に蛍光灯(電球色)をしこみました。夜は照明として使えます。>

最近は建具屋さんの仕事が無くなってきて、職人さんの数も減ってきているらしい。
このブログに時々来てくれる hamster_pasoさんのご実家も建具屋さんを廃業されたとか、確かに外部建具はアルミサッシに変わり、室内は和室が無くなり、間仕切りの建具は洋風の新建材、キットになったモノを大工さんがはめるだけ。一軒の家に木製建具が1枚もないというのはざらです。少し前まではサッシは建具屋さんを通して流通させていたので、建築現場に建具屋さんは出入りしていましたが。最近はメーカーも直販に近い形で販売しているので建具屋さんの仕事はますます無くなる一方です。流通の問題にメスを入れる記事ではないので、そこはおいといて。
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<いろんな表情の建具が並ぶ、畳敷きの廊下、障子を通した光が柔らかい>
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<靴箱の建具、上下に通気のための細工を施す>

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<今は作れる職人さんが少なくなった組子、トイレの建具の上部に施工>
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<格子の間隔やさんの太さで採光の表情も変わる>

木製建具。確かに外部に使うのは大変です。日本は高温多湿、寒暖の差が激しい、湿気を吸う、乾燥する、の繰り返しで、木は反ったり膨らんだり、開閉目的の部位なのに、閉まりにくい重たい、最悪閉まらない、開かない、おまけにかびる、腐る。こういった現象はままあります。要するに手入れの要る建材なのです。近所にいくらでも建具屋さんがいた頃は、「ちょっとたて合わせによって」と声をかけると、夕方には仕事の帰りによって直して貰う、なんて光景もままあったようですが、今はこんな風にいきません、でも新築の家に入って、半年で戸が閉まりにくい、では、今の常識では通りません。早速建てた工務店へ、それが頻繁になると、建てる方もやっぱり狂いのない、サッシや新建材の建具を使うという事になる。悪循環です!
(私にとっては)私が施工する場合かなり施主と話し合いをして。不利な点、良い面、双方理解して頂いた上で、選択して頂きます。(かなり木製建具に肩入れはしていると思われる)それでも1年位は無料でたて合わせ、調節には行きますし、施工側の苦労は、かなりのモノです。
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<金物や、ステンドグラス、塗装などのフィニッシュによっていろんな表情を見せます>

それらを差し引いても、木製建具の良さを感じて頂きたいと考えます。
木の種類や、使い方、塗装方法などによっていろんな表情を見せてくれる建具。
がんばれ!
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# by vanillaleaf | 2005-10-12 10:07 | 建築

珪藻土

今日の京都は朝から雨です。
日本は一年を通して本当に雨が多い、=湿気が多い、
夏なんか、湿気と暑さで、世界で一番あついのはここじゃないか?京都にいるとそう思う日もしばしばです。クーラーのなかった時代の京都の人はどうしていたんでしょう。
昔から住宅が密集していた町中は、打ち水、障子やその他、建具や敷物の季節ごとの取り替え、風通しの工夫、使っている素材、涼を得るための知恵の結晶のような生活をしていました。
素材という面で日本の古来の建物は、石の土台に、木の柱、梁、木床、畳、木の建具、屋根は杉の野路板、土を置いて、瓦、壁は竹で編んだ下地に土壁、仕上げは、漆喰もしくは聚楽塗り、土間はたたき、これらすべて呼吸し、調湿効果があるものばかりです。
現在の住宅の何処かにそれらの素材が使われていますか?和室でさえ、大壁にクロス、下手すると、障子まで冊子という具合です。なおかつ高気密、これでは調湿どころか呼吸困難で窒息死しそうです。
そこで最近登場した建材が珪藻土壁材です。
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<漆喰風に塗り込んだ珪藻土に、ニッチええ感じ>

珪藻土自体は、珪藻という植物プランックトンの化石ですから地球上にずっと前から存在する、自然素材なのですが、これを壁材に利用するようになったのは、ここ十数年です。(不燃断熱系素材として七輪が有名でした)
私が初めて、珪藻土を使って施工した8年ほど前は、「これ塗って」と左官屋さんに材料を渡すと、何これ?て感じでしたが、今は本当にいろんなメーカーが手がけています。前稿でも書いたように本当にメーカーによって善し悪しがあるので、製品選びには気を遣わないといけませんが、日本の住宅には、救世主的素材でしょう。
木地に、ボードを施工した上から塗れるのはクロスと一緒ですから、特別な下地処理もいりません、ただ下地の木が動くことによって、クラックが入りやすいという欠点があります。これは気になる人は気になるようです。(私の場合全然気にならない)
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<上の写真ベンチも珪藻土>

無害な上に、調湿効果、脱臭効まで有ります。ヴァニラリーフでは、浴室にもよく使います。湯煙でもやっとすることがなく、室内が暖か、ただし使用していない時の換気をちゃんとしないとかびる事がありますが、うちが作った浴室はことごとく珪藻土塗っていますが、皆好評です。
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<上の写真、壁面はすべて珪藻土>

質感もわらすさを入れたり、かんすい(石英をつぶした白い細かい砂)を入れたりして、土っぽくしたり、荒くしたり、いろんな表情を作る事ができます。自宅では少し粒の大きい珪藻土粒子の入った土間材を拭き取りでたたき風にして使っています。これがまた裸足で歩くと気持ちがいい。冬は?  思ったより冷たくないのです。井戸水のようなものかな。空気を沢山含んでいるので暑くならず冷たくなりすぎる事もない。ただうちの場合、珪藻土の下地コンクリートに床暖房を仕込んでいますが、、、反則かな?
珪藻土メーカーの手先でもリベートをもらっているわけでもないですが、
漆喰を塗るよりも珪藻土を、おすすめしているのが現状です。
珪藻土の事、もっと知りたい方は日本ケイソウド建材へ。ヴァニラリーフはここの珪藻土を使っています。が手先ではない!
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珪藻土の外装、ピンク白のモールディングとのコントラストが良いかも
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珪藻土でエンボス看板作りました。

# by vanillaleaf | 2005-10-08 16:44 | 自然素材

ふのり

寄り道その2
この記事見てて、そうそう、自然素材、ふのり、書かんと。
昔は漆喰や聚楽を塗るときふのりや角叉が、つなぎ、の役割をしていました。前の記事の自然塗料同様、自然の恵みからいろんなものを利用していたんだなと感心します。今では、科学系の水性のりを左官屋さんはみんな使っています。少し割高だったり、扱いが面倒というだけで、、
最近はホルムアルデヒド問題などで、見直されてはいるものの、なかなか復活!とまではいきません。
最近よく話題になる珪藻土壁材も、普及しているものは、扱いやすいと言う面からか、エマルジョン系糊(水性科学糊)を使ったものが多いようです。
せっかく、自然素材、調湿効果、脱臭効果など人に優しい要素いっぱいの素材を、ケミカルで浸して、ユーザーに渡すのか?
売れそうなら何でもやる、資本主義的企業の醜さが、、、
真剣に取り組んでいるメーカは、ちゃんとふのりなどの自然素材をつなぎに使っているものを販売しています。テクスチャーや色のバラエティーは、前者のモノの方がそろっていますが、
哲ちゃんはふのり入りの珪藻土しか使いません!
塗った時、海臭い!と言われますが、、、、、
施工例やその他、つづきやります。
珪藻土、これも自然の恵み、、家のリビング湿気臭くなくなりました。
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わざと表面を荒らして塗った珪藻土。ふのり入り。
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外装用珪藻土。酸化鉄顔料(弁柄、無害)で調色して施工しました。呼吸する壁。完全塗膜する塗料とは違い、中の材木も呼吸が出きるので蒸れずに長持ち。雨に濡れると色も変わるので良い感じになります。

# by vanillaleaf | 2005-10-06 22:52 | 自然素材

文化、伝統

今朝、何気なく、テレビを見ていると、朝のニュースバラエティーで、百貨店の英国フェアーの、レポートをやっていた。展示商品に合わせて、それに由来する生活や庭、バラなどの植物、建物、風景、とても感じよくレポートされていて、特にイングリッシュガーデンと800年前に建てられた家、その住人のライフスタイルを放送している時は、とても良い感じで見ていました。ところがその映像を見た時のアナウンサーの一言に、、、、「えーなーイギリスは歴史と文化が有って」  何!じゃ日本には、歴史も文化も無いの?
そのアナウンサーは何気なく考え無しで言ったのかもしれませんが、
そういう無神経な言葉が、日本の文化や伝統の良さを忘れさせてるんだと思いました。
昔美術の大学に行っていたころ、まだまだ無知なせいで、なおかつこういったマスコミの風潮にもあおられ、侵されて、日本的、や伝統的、=保守的でださいと思っていた時代が有りました。深く反省!
みんな敗戦国日本の卑屈さはやめて、どうどうと日本人たろうではないですか。
別に国粋主義者じゃないけれど、生まれた国の、自然、風土、文化に自信と誇りを持って愛する事は、誰も不幸にしないどころか、みんなを元気にするんじゃない。
頑張れ日本!
外国の歴史有る建物や文化、自然も大好きなんですけどね。
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たまには画像も、これは、前にやった花屋さんの外部の水場です。手前のアイアンは植物の葉脈をデフォルメしたゲート。

# by vanillaleaf | 2005-10-06 21:38 | 日々の事

商店建築

今日、店舗の新装の打ち合わせで、新しく立つビルの管理不動産会社の営業と、本体工事の設計士と打ち合わせに行きました。施主不在で代理人をかねて新規のテナント側としての条件を交渉したのですが、契約解除時の復旧の交渉がメインでした。創る側としては、最初から潰すはなしでなんか複雑な気持ちで話をする事に、施主の利益の代弁者として、交渉に入っているので、そこは押さえて交渉をしました。
久々の店舗設計で、色々と遊び心をそそられ楽しみにしているのですが(店舗はデザイン的には、自由度が高く、任せられれば、遊べるので楽しい)いきなり潰す時の事からか、と、頭を押さえられた感じのスタートです。
最近の店舗、特に飲食関係は、回転が早く、2.3年で、小改装、5年で本格的リニューアル、と、かなりのハイペースで躍動感を出さなければ、新規出店店舗に食われ、すたれていくという、過酷な状況に有るように感じます。という事は、箱(店舗の内装)は、使い捨ての張りぼて、セットのようなものでいいという感覚になって来ています。
見た目重視コスト削減です。住宅も店舗もにたようなものかな。
高いお金を出して、カフェタイムを楽しんだり、食事を楽しんだりするための空間が、映画のセットの様なもので、良いのでしょうか?
住空間同様、店舗も、まず、自然に安らげる、楽しめる空間であるべきだと考えます。
実生活の不満やストレスを解消すべく、訪れた店、非日常的な疑似体験や、自宅では味わえないゆとりやリラックス、それを求めてやってきたお客さんをだましているのでは?商業施設ですから、確かに費用対効果、ランニングコスト、減価償却、いろんな現実を直視して実行ラインを決めなければならないのは仕方ない事ですが。人間の本物を感じる感覚を信じて、訪れてくれた人が、来て良かったと思ってもらえる、セットでない気持ちの良い空間を今回の物件で提案できたらなー、と決意を固めた今日でした。
どんな店になるかは、随時アップさせていただきます。
請うご期待?3年で潰さないで!

# by vanillaleaf | 2005-10-04 23:24 | 建築

住宅建築に思う所や
建材等の話
施主とのやり取りなど

by vanillaleaf


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