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わが家は建て売り

ヴァニラリーフを始めるきっかけとなったのは、10年前まだ建築の仕事はしていたものの、知識や経験も浅く、独立して間もないころ、この大原の地に条件付き(基本的に売り主が建物を建てる)新築用分譲地の広告を妻が発見、それまで駅前のごみごみしたところに住んでいた私たちは、大原みたいな所に何時かはと思っていました。

大原は第1種風致(普通農家の分家か、医療機関、生活雑貨店などの地域の利便性が高まる用途の建物しか建てられない)がかかっており、新たに住宅を建てて住むにのは非常に、困難な地域で、不動産の折り込み散らしに飛びきました。
私が建築の仕事をしていると言う事で、条件外して自分で建ててください、と話がつき、銀行に相談、ローンが降りれば買うという、特約をつけてもらい、契約しました。ところが独立間も無い私には、ローンがなかなかおりませんでした。
売り主は、資金繰りの事が有るので早くして欲しいと、せっついてきます。こちらが銀行に催促すると、独立間も無い私は税金をほとんど払っていなかったせいで、「本当なら取り掛かれない条件なのでもう少し待ってください」その事を、売り主に告げると、買うか買わないかわからないのであれば、建物が無いと売りにくいので、建てさせてくれ、といわれて了解せざる終えなくなりました。建て売りの家となると、それはもう見る見る内に建っていきます。もう完成という頃に銀行が「OK出ました」
建て売り住宅を買う羽目になってしまったのです。

自分で建てる事を夢見ていた私は出来た家を見て呆然、
気を取り直して、エクステリアの施工と家具は何とか気に入ったものにしようと。ちょうど同じ時期にロスで古家を購入し改修しながら住み始めた友人を頼って、買い物に行きました。
そこで日本とアメリカの住宅事情の差!  にまたまた呆然、住宅はこんなものだという日本での今までの認識が吹き飛びました。アメリカの家は、まさに自分たちで作っていくでした。中古住宅を買っても自分たちが住みよいようにどんどんリフォームしていく。

新築のときでもキッチン金物ドアいろんなテイストの部材が有りそれを自分でチョイスし、コントラクターに建ててもらう。工務店がカタログ持ってきてキッチンはこの中からクロスはこの中からと選ばされるだけで、オーダーメード感覚に浸ってる日本は悲しすぎると思いました。
アメリカのホームセンターで建材を調達するだけでも日本の建て売りより、よほどましな家が建てられてしまうのです。

日本の庶民の、一生かけて払い続ける住宅ローンで購入した家を見ていると。
これで上等でしょ、買えて良かったでしょ、と、よく分からないままに買わされている。
本当は何千万もお金を払う、お客様なのに、なぜか売るほうが強いような、お金を払うほうが弱者のような変な関係、自分の家なんだからもっと我がままになれよ!(自分へ)
今は少しましになっていますが、十年前はこんな状況でした。

そんなこんながきっかけで、何か自分に出来る事有るんじゃないかなと、ヴァニラリーフは始まりました。
十年経った建て売りやはりくたびれるのは早い、サッシの化粧枠の木目の印刷ははがれかけて伸びてくるは、フロアは表層のタンパンが塗装と共にめくれてくる、人の家ばかりやっていて自宅は置き去りでした。
有るきっかけでリビングとキッチン、トイレはリフォームしましたが、忙しくなってきてから又ほったらかし完成していない部分は自分たちで暇暇に少しづつ仕上げています。冬までにはストーブの周りを頑張らねば。



わが家は建て売り_e0074935_533276.jpg

グゲ、木目のビニールめくれてるし!  わが家の改装してない部分のサッシ化粧枠
わが家は建て売り_e0074935_5434812.jpg

アー無垢の木やっぱえーな〜  自宅改修後トイレ手洗いカウンター(ケヤキ)
つづく、、、

by vanillaleaf | 2005-10-01 05:46 | 日々の事

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by vanillaleaf


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